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„24の練習曲集 – ショパンの哲学”

「24の練習曲集-ショパンの哲学」

このアルバムでは教育者としてのショパンの音楽の見方を紹介しています。この練習曲集はピアニストに必要な技術習得の鍵であり、それは人生にもつながる哲学でもあります。それぞれのテクニックはショパンの手にかかると魔法にかけられたように高度な芸術作品に仕上がっています。

フリデリク・ショパン

12の練習曲集 作品10 (33:29)
12の練習曲集 作品25  (35:28)
               (Total 68:57)

西水佳代(ピアノ独奏)

 

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ショパンは作曲家としてよりもまず素晴らしいピアニストとして名声をあげました。見事なテクニシャンとしても知られていましたが、彼の独特な演奏法の根底に流れていたものはやはり音楽でした。20代の若さで書き上げた作品10と25の練習曲集全24曲はそれまでの教則本とは打って変わり、美しい芸術作品です。

各練習曲ではピアノ演奏に必要なあらゆる技術をひとつずつテーマにしています。しかしショパンの練習曲は集中的に一つのテクニックを身に着けるための機械的で無機質な反復運動を要求されるものではありません。この練習曲集には他の作品の中では一要素でしかない、しかし時には演奏困難になる技術を取り出し、その習得法に導くヒントが隠されています。そして何よりもその美しさを教えてくれます。それは普段何気なく使っているネジを取り出してきて、今まで見たことのない使い方や形を紹介して、挙句の果てにネジだけを使って素晴らしいお城を組み立てて見せてくれるようなものです。

ショパンは演奏や作曲だけでなくピアノの指導にも熱心でした。ピアノ2台で生徒に自ら弾いて聴かせながらレッスンしていたようです。ショパンはそれまでのピアノテクニックの基本として主流だった訓練法とは全く異なった方法に目を向けました。独自の教則本を執筆しかけていたほどです。そこには音楽の定義や記譜法やピアノという楽器の仕組みについての解説も見られます。そしてピアノへの愛情が感じられます。それまで行われていた訓練法については否定的で「長さも太さも強さも違う5本の指を均等にするための訓練ほど馬鹿げたことはない、それぞれの指の持ち味を生かした指使いを見つけることが大切だ。」と言っているのです。

これは人生にもつながる哲学じゃないかと練習曲を弾きながらショパンの音楽の深さをしみじみと感じています。

2015年1月
西水佳代

 

 
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